[作品エピソード 2]
書道の専門学校に入学して以来 3年間主席をとおした渓雪先生は 周りからの評価も高いものでした
3年の卒業制作を学生展に出品することが定例になっていたので
渓雪先生が選んだ作品は
橘逸勢筆の
「伊都内親王願文」
平安の三筆と言われる書道をする人なら誰もが知る有名な作品です
しかし先生達から
「その作品はやめなさい!」
と言われたそうです
なぜなら
その作品はあまりにも有名すぎて
入賞することがかなり難しい
学校の顔とも言える首席である渓雪が
入賞しないと学校のメンツにも関わるから
ということらしい
渓雪先生はそんな 先生達の反対を押し切り
好きな物を書く!
という強い意志の元書き上げました
その後
先生からの一本の電話が入り
「奇跡が起きたぞ
第一席に入ったぞ」と
それ以降
学生展でこの作品で入賞した人はいないらしいです